最近は腸活ブームもあって、ビフィズス菌や乳酸菌、発酵食品を積極的に取り入れている方が増えています。
もちろん、それらも腸内環境を考えるうえで大切な選択肢です。
でも、私が気になっているのは、その前の段階。
食べたものを、きちんと消化できていますか?
ということです。

実は、腸活は大腸だけの問題ではありません。
食べ物は口に入った瞬間から消化が始まります。
まずは歯で噛み砕き、唾液と混ざり、胃では胃酸や消化酵素によって分解されます。
その後、十二指腸や小腸で膵臓から分泌される消化酵素、肝臓で作られる胆汁などの働きを受けながら、栄養素が吸収されていきます。
そして、残ったものが大腸へ送られます。

つまり、腸内細菌のことを考える前に、消化という大切な工程があるんです。
鎮痛剤やお酒との付き合い方も大切
ここで気にしてほしいのが、日常的な薬や飲酒習慣です。
例えば、頭痛や生理痛などで使われる鎮痛剤のうち、イブプロフェンやロキソプロフェンなどのNSAIDs(非ステロイド性抗炎症薬)は、胃や腸の粘膜に影響を与えることがあります。

また、アルコールも飲み過ぎや頻繁な飲酒によって、胃腸の粘膜を傷つけたり、炎症を起こしたりすることがあります。
特に鎮痛剤とお酒が重なる場合には、消化管出血などのリスクにも注意が必要です。
もちろん、必要な薬を自己判断でやめる必要はありません。
大切なのは、自分が何をどのくらいの頻度で使っているのかを知ることです。
腸活の前に見直したい3つの習慣
私がおすすめしたいのは、まず次の3つです。
① よく噛んで食べる
噛むことは消化の第一歩。唾液と食べ物をしっかり混ぜることで、その後の消化を助けます。
② 胃酸や消化を助ける食材を取り入れる
レモンなどの柑橘類、酢の物、酸味のある梅干しなどを食事に取り入れてみましょう。
例えば、食事の最初に少量の酢の物や梅干しをいただくのもおすすめです。
酸味は唾液の分泌を促すきっかけにもなります。
食事をおいしく楽しみながら、消化の第一歩を意識する習慣として取り入れてみてください。
③ お酒や鎮痛剤の頻度を確認する
毎日の飲酒や、習慣的な鎮痛剤の使用が当たり前になっていないか、一度振り返ってみてください。
お腹の不調が続く場合は、自己判断で腸活食品を増やすより、医療機関で原因を確認することも大切です。
腸活は足し算だけではありません
腸に良いものを取り入れることばかり考えてしまいがちですが、身体に負担をかけている習慣を見直すことも、立派な腸活です。
高価なサプリメントを買う前に、まずは自分の消化習慣を振り返ってみる。
腸活のためにヨーグルトを食べて、その後にお腹が張ってしまったら、ちょっと悲しいですよね。笑
40代以降は、食べるものだけでなく、食べたものをどう消化し、吸収できているかにも目を向けてほしいと思います。
腸活は、菌を足すことからではなく、食べ物を受け入れる身体の働きを見直すことから。
外側から整える美容も、内側から育てる健康も、まずは身体の基本を大切にしていきましょう。
