先日、サロンのクレンジングを使い始めて1か月ほどのお客様から、
「肌のトーンが良くなったのは分かるんです。でも、これがお肌とこの化粧品の限界ですか?」と聞かれました。
私は、この言葉をクレームだとは思いません。
むしろ、「もっと肌をきれいにしたい」という、お客様の素直な前向きな気持ちから出た言葉だと受け取っています。
そこで、私は肌のターンオーバーについてお話ししました。
1か月で「限界」と決めるのは、ちょっと早い
肌は、化粧品を使って直ぐに全部生まれ変わるわけではありません。
表皮では、肌の奥で生まれた細胞が少しずつ上へ移動し、最終的に角質となって剥がれ落ちるというサイクルを繰り返しています。
この肌の生まれ変わりを「ターンオーバー」と呼びます。
よく「肌のターンオーバーは28日」と聞きますよね。
でも、これは誰にでも当てはまる数字ではありません。
28日というのは、主に「若く健康な皮膚を基準にした目安」として語られてきた数字。
年齢を重ねると、細胞が生まれてから表面まで移動し、角質として剥がれ落ちるまでの時間は長くなっていきます。そしてそこがくすみやシミなどに繋がります。

つまり、
「20代の頃と同じスピードで肌が生まれ変わる」わけではないんです。
特に更年期以降は、女性ホルモンの変化も加わり、乾燥しやすくなったり、肌のバリア機能が低下したり、ハリや弾力に関わる変化も起こりやすくなります。
だから40代、50代になって、
「昔は1か月もケアしたら、もっと変わったのに……」と思うのは、ある意味当然。
ただ、「肌の時計」も、私たちと一緒に年齢を重ねています。
40代以降の肌は、「28日でリセット!」ではなく、時間をかけながら育てていくものです。
最初は、ここを忍耐と捉える方もいらっしゃいますが。笑
エビデンスのしっかりしたスキンケアを使って、丁寧に肌を育てていく。すると、肌の変化が少しずつ自信になって、今度はそれが笑顔に変わっていく。美容って、そこが面白いんですよ。

ただ、ここで私がもう一つお伝えしたい大事なことがあります。
それは、肌は化粧品だけで作られているわけではないということ。
お肌は「身体の内側から届くお便り」
私はよく、「お肌は内臓の鏡」とお伝えしています。
もちろん、肌を見ただけで内臓の状態がすべて分かるという意味ではありません。
でも、「肌は身体の影響を受ける大きな臓器のひとつ」ということも忘れないでほしいのです。

食事、栄養、睡眠、ホルモン、血流、ストレス、消化・吸収など、毎日の身体の状態が肌にも影響します。
とはいえ、身体の中で起こっていることは、自分ではなかなか気づけませんよね。
忙しくても動けるし、疲れていても頑張れる。
食事が偏っていても、とりあえず毎日は過ごせる。
ところが、最後に「ちょっと待って」と教えてくれるのが、肌だったりすることがあります。
だからこそ、肌に何か変化が出たときには、外からのケアも含めて「身体からのお知らせかな?」という思考も入れてほしいのです。
「健康のために」と、何かを抜きすぎていませんか?
最近は、美容や健康のために食事を頑張っている方も多いですよね。
糖質を控える。
脂質を減らす。
食べる量を減らす。
もちろん、必要に応じて食事を調整することはあります。
でも、ここで一度考えてほしいのが、
「減らしたもの」だけではなく、「その結果、必要なものまで不足していないか?」ということ。

特に、炭水化物を3食のうちに1食でも抜いている方。
炭水化物は、ただ太る原因になるものではありません。
身体を動かすためのエネルギー源にもなりますし、極端な制限によって食事全体のエネルギーや栄養バランスが崩れてしまえば、細胞も上手く作れなくなる。
だからといって、忙しいからとおにぎりだけの偏った食事も、それも身体にとっては嬉しいことではありません。
ちなみに、肌のハリに欠かせないコラーゲンを作るには、鉄とタンパク質とビタミンCが必要です。
「コラーゲンを自分の身体で作るための材料、ちゃんと揃って食べていますか?」
そしてその代謝にも、エネルギーが必須。
何かの栄養素を安易に抜くという行為は、凄く効率が悪い。
ここは、専門的な分野なので必要な方には、しっかりとお伝えしますね。←また料理教室が始まるかも。笑
そして、意外と盲点なのが「消化・吸収」
ここは、私が分子栄養学の勉強をしてから特に気にしているところです。
栄養は、
食べる
↓
消化する
↓
吸収する
↓
身体で利用する
という工程を経て、初めて身体の材料になります。
だから、「私はちゃんと食べています」だけでは、実は十分ではなく、ちゃんと消化・吸収できる状態で食べているか?ここが大切!
例えば、
いつも時間に追われている。
食事が早い。
食事中も仕事のことを考えている。
食べ終わったらすぐ次のことに取りかかる。
睡眠も足りない。
身体がずっと「頑張るモード」。
こんな時身体では、戦うモード。消化吸収のための胃酸も出にくくなって消化不良に。
食事の時間くらいは少し身体を休ませてあげたいものです。
だからこそ「何を食べるか」だけでなく、「どんな状態で食べるか」まで考えてみるんです。
私は最近、食事の時間にリラックスできるように、食事中に見るものまで少し制限しています。←出た!健康オタク。笑
サスペンスや医療ドラマの生々しい映像は避けて、最近は優雅な食事シーンが出てくるYouTubeなどを選んでいます。
「そこまでやる?」と思われそうですが、やっています。笑
だって、せっかく身体に必要な栄養を入れる時間なのに、
「うわっ!刺された!」「血がドバドバ」
なんて映像を見ながら食べるより、
「わぁ、美味しそう……」
と言いながら優雅な食事を眺めているほうが、少なくとも私はリラックスできます。
もちろん、これだけで消化吸収が劇的に変わるという話ではありませんけどね。
でも、食事の時間くらい、身体を緊張させない。この小さな積み重ねは大切だと思っています。
「何を食べるか」だけではなく、
「どんな気持ちで、どんな環境で食べるか」
ここまで含めて、私は食事だと思っています。
そんなことを意識しているからなのか、最近の私は食欲旺盛。
今度は「食べるもの」ではなく、「食べる量」という新たな問題が……。
身体を整えるって、なかなか奥が深いです。笑
